いびきがひどい
「寝ている時に大きないびきをかいている」とご家族やパートナーに指摘されたり、「眠っている最中に息が止まっていることがある」と言われたことはありませんか?これらの症状は、単なるいびきではなく、睡眠時無呼吸症候群(SAS: Sleep Apnea Syndrome)の可能性があります。
睡眠は健康の基盤です。いびきや睡眠時無呼吸症候群に悩まされていると、知らず知らずのうちに体に大きな負担をかけてしまいます。当院では、医師の診察を通じて、適切な治療法を提案し、いびきや睡眠時無呼吸の改善と良質な睡眠の実現をサポートをいたします。
お悩みの症状がある方は、ぜひ一度ご相談ください。質の良い睡眠で健康を取り戻しましょう。
睡眠時無呼吸症候群とは?
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に一時的に呼吸が止まる状態が繰り返される病気です。いびきは、気道が狭くなることで発生し、息が止まると血中の酸素レベルが低下し、深い眠りが妨げられます。その結果、日中に強い眠気や集中力の低下、さらには高血圧や心臓病などの健康リスクが増加する可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群の主な症状
睡眠中に気道が狭くなり、いびきや無呼吸が起こります。ただ、寝ている間の症状のためご自身で気付くことは難しく、ご家族から指摘されることが多いです。無呼吸による酸素不足から、朝起きた時に頭痛や疲労感があったり、熟眠感がなかったり、睡眠不足による日中の過度な眠気などがあります。
- 大きないびき:通常、家族やパートナーから指摘されることが多いです。特に途中で途切れるいびきが特徴的です。
- 睡眠中の無呼吸、呼吸停止:寝ている間に呼吸が止まる症状。自分では気づかないことが多く、他人が気づくことがあります。
- 日中の眠気:夜しっかり眠っているはずなのに、日中に強い眠気を感じる。
- 頭痛やのどの渇き:朝起きたときに、頭痛やのどの渇きがある。
いびきや睡眠時無呼吸症候群の合併症など
睡眠時無呼吸症候群は、ただのいびきや睡眠不足にとどまらず、さまざまな健康リスクを引き起こす可能性があります。睡眠中に繰り返し呼吸が止まることで酸素が不足すること(低酸素症)や血管への負担が増加すること、睡眠の質の低下による集中力や記憶力の低下、疲労感や気分の落ち込みなど身体面、精神面ともに大きな影響を及ぼすからです。以下のような合併症を起こす可能性がありますので、適切に治療を行いましょう。
- 高血圧
- 心臓疾患
- 脳血管疾患
- 糖尿病のリスク増加
- 認知症
- 交通事故のリスク上昇(日中の過度な眠気による運転中の居眠りなど)
当院での診療内容
当院では、いびきや睡眠時無呼吸症候群に悩んでいる方に対して、専門的な診療を提供しています。まずは症状や生活習慣について詳しくお伺いし、必要に応じて以下のような検査を行います。検査日の決定後、検査機器をご自宅へお送りし、ご自宅でできる検査となっています。
- スクリーニング検査:簡便な方法で、いびきや呼吸停止の頻度を測定します。
- 睡眠ポリグラフィー検査:一晩の睡眠中の呼吸や酸素濃度、心拍数などを測定し、睡眠時無呼吸の有無とその重症度を確認します。
治療方法
検査の結果に応じて、以下のような治療を提供します。
- CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)
ご自宅で使用できる専用の機器を用いた持続陽圧呼吸療法です。睡眠中にマスクを装着し、気道に空気を送り込むことで気道を広げ、気道の閉塞を防ぎ、無呼吸やいびきを防ぎます。睡眠中の無呼吸を減らすことで、日中の強い眠気の解消に繋がります。
- 生活習慣の改善指導
睡眠時無呼吸症候群の原因の一つに肥満があります。そのため、食生活の改善や適度な運動習慣を提案し、体重の減量を目指します。管理栄養士による栄養指導を受けることもできます。また、アルコールや喫煙の制限など、生活習慣の改善が症状の軽減に役立つこともあります。睡眠姿勢では、仰向けで寝ると気道が閉塞しやすいため、横向きで寝ることをおすすめしております。
- 手術治療
気道が狭くなる原因が明確な場合には、手術による治療も選択肢の一つです。当院では、手術治療は行っておりませんが、近隣の医療機関をご紹介いたします。
お問い合わせ
当院では、睡眠時無呼吸症候群やいびき治療に関する診療を行っております。詳しい検査や治療をご希望の方は、お気軽にご相談ください。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)に関するFAQ
Q1: 睡眠時無呼吸症候群とは何ですか?
A: 睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に呼吸が一時的に止まったり、浅くなる状態が繰り返される疾患です。最も一般的なのは閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)で、気道が物理的に狭くなったり閉塞することで呼吸が妨げられます。これにより、睡眠の質が低下し、日中に強い眠気や集中力の低下、さらにはさまざまな健康リスクが生じます。
Q2: 睡眠時無呼吸症候群の主な症状は何ですか?
A:
- 大きないびき: いびきは代表的な症状です。特に途中で途切れるいびきが特徴的です。
- 無呼吸、呼吸停止: 寝ている間に呼吸が止まる。これは本人は気づかないことが多いです。
- 日中の過度な眠気: 十分に寝たはずなのに、日中に強い眠気や疲労感を感じます。
- 頭痛やのどの渇き: 朝起きたときに頭痛やのどの乾きがある場合は、無呼吸の可能性があります。
Q3: 睡眠時無呼吸症候群の原因は何ですか?
A: 主な原因には以下のものがあります。
- 肥満: 首回りに脂肪が蓄積されることで気道が狭くなります。
- 加齢: 年齢を重ねると、喉や舌の筋肉が緩みやすくなり、仰向けで寝た際に気道を塞ぐことがあります。
- 遺伝的要因: 喉や顔の骨格により、気道を狭めることがあります。
- アルコールや喫煙: アルコールは筋肉を弛緩させ、喫煙は気道を炎症させるため、無呼吸が発生しやすくなります。
Q4: 睡眠時無呼吸症候群のリスクが高いのはどんな人ですか?
A:
- 肥満のある人
- 首回りが太い人
- 飲酒・喫煙習慣がある人
- 家族に無呼吸症候群の方がいる人
- 鼻や喉に構造的な問題がある人、顎が小さめな人
Q5: 睡眠時無呼吸症候群が引き起こす合併症は何ですか?
A:
- 高血圧: 無呼吸時に血圧が上昇し、これを繰り返すことで慢性的な高血圧を引き起こします。
- 心臓疾患: 酸素不足が心臓に負担をかけ、心不全や心筋梗塞を引き起こす可能性があります。
- 脳血管疾患: 酸素不足による血管へのダメージで脳梗塞や脳出血を引き起こす可能性があります。
- 糖尿病: インスリン抵抗性が高まり、糖尿病のリスクが増加します。
- 認知機能の低下: 睡眠不足により集中力や記憶力が低下し、認知症のリスクが増加します。
Q6: 睡眠時無呼吸症候群の治療方法は?
A:
- CPAP療法: 鼻や口にマスクをつけて気道を広げ、呼吸がスムーズに行えるようにする装置です。
- 生活習慣の改善: 体重管理、アルコールや喫煙の制限、横向き寝などが症状の軽減に役立ちます。
- 手術: 扁桃腺肥大や鼻の構造的な問題が原因の場合、手術が選択肢になります。
Q7: 睡眠時無呼吸症候群は自分で治すことができますか?
A: 軽度の睡眠時無呼吸症候群は、体重管理や生活習慣の改善で症状が軽減することがあります。しかし、重度の場合は医療機器(CPAP)や手術が必要です。ご自身で判断せず、医師の診察を受けることが重要です。
Q8: 診断を受けるにはどうすればいいですか?
A: 睡眠時無呼吸症候群の診断には、睡眠検査が一般的です。これは、一晩かけて呼吸、脳波、心拍数、酸素濃度などを測定する検査です。また、簡易検査もありますので、症状が気になる場合は、まずは医師に相談しましょう。
Q9: CPAPを使用すると不快感はありませんか?
A: 初めてCPAPを使用する際は、不快感や慣れない感覚を感じることがあります。しかし、多くの人は数日から数週間で慣れ、症状の改善を実感できるようになります。マスクのフィット感を調整したり、加湿機能を使うことで、快適さを高めることも可能です。
Q10: 睡眠時無呼吸症候群を放置するとどうなりますか?
A: 放置すると、以下のような深刻な健康リスクが生じる可能性があります。
- 高血圧、心臓疾患、脳血管疾患のリスク増加
- 日中の眠気による事故やミスの増加
- 糖尿病の悪化
- 認知機能の低下やうつ病の発症 など
睡眠時無呼吸症候群は治療可能な病気です。早期の診断と治療により、合併症を予防することが重要であり、睡眠を改善することでで十分な休息がとれ、より良い日中の活動につながります。
もし、他にも睡眠時無呼吸症候群についてさらに質問がありましたら、お気軽にお問い合わせください。